源泉

日本では青森県から九州南部までの湿帯地域に生息する竹[TAKE]。
竹[TAKE]は僅か60日間前後で稈(竹の中空になっている茎の部位)を完成させ、孟宗竹のように十メートル以上の長さに達する種類もございます。
竹ふえでは5月から6月初旬まで、館内の至るところで筍が出て雨を帯びて夜になると水しぶきを吹きながら、成長する竹[TAKE]が見物でございます。
竹[TAKE]は、一日で一メートル前後伸び、60日間で15~20メートルの高さに成長いたします。
しかしその後の稈は全く伸長や肥大することはなく、成長を終えると木のように硬くなります。
竹[TAKE]は空気の清浄化機能や成分による癒し効果、稈や枝・葉が持つ葉緑素が含む防菌効果など多様な植物的特性を持っております。
竹[TAKE]を通して私たちは、こうした何にも代えがたい大自然の恩恵を受け取ることが出来るのでございます。
竹

竹と日本

8世紀に書かれた日本最古の歴史書である「古事記」の天地創出の神話、その生成と生命の舞台でドラマを演じるのが竹であり、また10世紀に書かれた日本最古の物語である『竹取物語』の主人公は言うまでもなく竹から生まれきたかぐや姫でございます。
このように竹は日本の歴史の中で古くから、生を司る聖なる植物として崇められていたことがわかります。
古来竹[TAKE]は日本の禅僧を中心としたエリートの為の素材でございましたが、16世紀コンセプチュアルアーティストであった千利休の手によって、現代の竹のように人々にとって近しい存在になるきっかけとなるアイテムの素材としてイメージを変え、「和」の象徴的な素材のひとつとして、今日の発展へとつながりました。
こうして日本人の中に存在感を見せ付けて来た竹[TAKE]は、文学や絵画、茶道や華道など日本の伝統的な文化に受け継がれ影響を与え続けております。
私たちが竹[TAKE]に癒され、神秘な力を見出すのは日本人であるが故なのかもしれません。


竹の効能
竹[TAKE]には薬効がございます。例えば、ハチクの葉には健康に役立つ成分が多く含まれており、かつては風邪の熱冷ましなどとして煎じて飲まれていました。
その他、稈や皮、稈を切断して熱すると切り口から出る竹瀝(ちくれき)という油分など、生薬として薬局法に記載されております。
また、竹[TAKE]には通気性や抗菌性に優れている特徴があり、竹炭関連の製品などは日本人の暮らしの中で馴染みが深くございます。竹炭は一般的に知られる脱臭効果や調湿の効果だけでなく、水質改善や土壌の物理性の改良などにも役立ち、竹酢液は殺菌や防菌、成分が重いものになると防虫剤としても使用でき、更には肌に潤いを持たせたり、余分は油成分を頭皮から除去するなど、コスメティック業界への参入も幅広く、竹繊維はしわになりにくいとアパレル業界への介入、新建材として建築業界への進出など、竹[TAKE]は幅広いジャンルで活躍する大自然の恵みでございます。
竹林の湯

竹ふえの竹

世界に約1200種、日本だけでも240種以上あるといわれる竹[TAKE]
竹ふえの館内には数種類の竹[TAKE]が生息してございます。その中でいくつかをご紹介させていただきます。
モウソウチク
モウソウチク写真

日本で最大の竹[TAKE]である孟宗竹。
その姿は轟々しく、天を突くかのように伸びる様は竹ふえの至るところでお愉しみいただけます。
貸切露天風呂「洞窟風呂」へ続く竹林の散歩道は夜になるとライトアップされ、幻想的な世界へて吸い込まれて参ります。


マダケ
マダケ写真

日本で最も古来より親しまれていた竹[TAKE]の一種である真竹。 青竹と称される光沢のある稈が特徴で、非常に弾力性に優れ、竹細工製品などのほとんどは真竹で製作されております。
竹ふえの回廊周りに青々しく生息しており、孟宗竹は節の部分が二重であることに対し、真竹は一重でございます。


ハチク
ハチク写真

真竹によく似ている淡竹は、真竹に比べ稈がくすんだ緑であることが特徴でございます。
茶道で使用する高級茶筅は一本の淡竹を細かく割いて製作いたします。
また、淡竹の筍は大変おいしく、近年その味は広く周知されております。
竹ふえでは、客室「天飛」横の回廊に多く生息してございます。


ホテイチク
ホテイチク写真

稈の基部で節間が短くなり、時として奇形することもある中型の竹[TAKE]。
布袋竹は、乾燥などの劣悪な環境にも強いことから治山を目的として九州の他、欧米や南米の世界各地で植栽されております。
しなりが良い布袋竹は釣竿などに使用されることもございます。
竹ふえでは、客室「紫炎庵」の玄関前に生息してございます。